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インドの仏は生命そのものであり、カレーはその源である

なにやら題字が手塚治虫氏のブッダを彷彿させる今回のイベントはインドコルカタ(旧カルカッタ)博物館所蔵のインド仏教美術を代表する作品の数々である。

ホームページ:

上野のトーハクで小展示室での開催かと思いきや、本館横の表慶館での開催である。
僕の知るかぎり、仏像関連のイベントでここが会場になるのは初めてのことじゃないかと、少し違和感を感じる。なんせ重厚な洋館にインドは合わないでしょう・・・


仏教美術の源流ってことで、普段よく目にする木彫仏からは遠くかけ離れている。
仏像誕生以前、ブッダは、法輪や菩提樹や塔で表現された。それはブッダ自信が、偶像化を戒めていたと言われるが、紀元前のそれはさすがに”らくがん”みたいな造形でしかない。

ところがである。
10世紀頃のレリーフは、とても繊細な彫刻が行われる。
いやレリーフではなく、レリーフ状であるが彫刻は、背面も含めた立体になっており、中には、後頭部がベースから、にゅっと伸びて現実より奥行きが拡張されているものもある。

素材は玄武岩であり、黒光りした鉛のような光沢を放ち美しい。
そしてギリシャ彫刻の影響を強く受け、中には西洋の像に近い。インド人はコーカソイドなんだと改めて納得する。だから会場も洋館なのだろうか。

「仏伝 誕生」

釈迦のママ上、マーヤー像である。
腰をくねらせた三曲立は菩薩の妖艶な雰囲気を醸し出す。
釈迦はその脇から生まれた有名な逸話のシーンである。
なぜ脇から生まれたのか?まあそのほうが特別な感じだし、生理は中々表現にも困るしという解釈であるが、この像の脇を眺めているとだんだんエロい感じになる。
ネットの住民の方々には脇が大好きな御仁も多くいられるが、なるほどそういうことかと。
しかし、スッポッと軽やかに抜け出る釈迦が面白い。


仏教の教えがだんだんと広まっていくと土着の信仰、その神々と融合し、いろいろな尊格が生まれる。詳しいことはよくわからないが、喧嘩をしあうのではなく、お互いを取り込み、都合よく解釈することが経済的なのであろう。

11〜12世紀の作例では、密教における多種多様な仏像が見られる。

「摩利支天像」

イノシシ8頭が運ぶ猪車に乗った、なんとも勇ましい女神である。
三面4臂でそのうちの左面がなんとイノシシでる。
護身、隠身、遠行、得財、論争勝利を象徴するが、そういえばアメ横二木の菓子の上には、摩利支天を祀ったお寺さんがある。日本でも、特に江戸時代において人気の神様であったらしい。二木の菓子の繁栄は、このマリシのお陰か。マリシ!!


「尊勝仏頂坐像」

尊勝仏頂とは、如来の肉髻を神格化したというややこしい仏。
チベットの仏像や仏画によく現せられているが、
このビハール出土の尊勝仏頂坐像は、他のどれよりも美しい。
三面頭上の肉系はストゥーパのようでもあり、その周囲を仔細な装飾が盛る。そう盛っている。耳とうは大きく華やかで、とってもエキセントリック。


インド仏は男性神も女性神も、セクシーであり、体内に生命力が充満し、弾けるような力があると改めて思う。

さて、グッズコーナで絵葉書3枚(@110)と真っ赤な姿をした八千頌般若波羅蜜多経女尊がパッケージを飾るレトルトカレー(@630)を買う。(製造元は小樽市・・)
つまるところインド=カレーでいいじゃん、との安易なコンセプトに惹かれた。


●寄り道

三島にある天竺堂は多数のチベット仏教グッズを取り扱う専門店
上野松坂屋の美術画廊で即売会を5月5日(火)まで開催中である。
鮮やかなタンカは、眺めるだけで宇宙を感じる。そして、とっても高価だ。



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| 仏を知る | 19:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
高野山から八大童子が東京にやってきた!

高野山開創1200年記念 高野山の名宝展

この秋、高野山から八大童子が東京にやってくる!!

ということで休日朝のギロッポン、ミッドタウンのサントリー美術館。
建物全体に高級感ただようブティックのいい匂い。人はあまりいない。3Fまでエレベーターで上がる。ゆったりと薄暗い空間に踏み込みます。

数年前、大本山めぐりをした折、高野山の霊宝館では、清浄比丘(しょうじょうびく)童子のみの展示であった。がっくりした記憶が残る。今回は、8人揃ってフルメンバーでの登場です。
これはひと目拝観しておかねばと考えていたら友人から招待券をいただいた。
ありがたきしあわせ。

入り口には、等身の弘法大師の尊像が佇む。

ある行者がこの大師像を30年以上、毎日礼拝した。その1万日目、行者の夢に大師が現れ、優しく顔を向けて「萬日の功、真実なり」と語りかけられたという。目覚めた行者が大師像を見ると、なんと、首を傾けておられた。以来、この大師像は「萬日大師」と名付けられ衆生の最も身近にいて、満願を 叶えてくれる霊像として崇められているということです。

手には金剛杵を握り、グリっと手の内側を外に向けている。
悪霊めら、来るなら来てみーとヤーさんのように、ドスを見せつける。
法衣の彫りは浅く、全体の重量感がすごい。首が太く、中身がギッシリつまっている感じ。
顔は童子のようでうっすら笑っているようにも見える。優しさとともに、強い霊力を感じます。たぶん霊感強い人が拝んだらすごいパワーに近寄れないじゃないかな。僕はないけど。

そういえば数年前に同じく、ここサントリー美術館で開催された三井寺展でも円珍さんのパワーはすごかった。おでこからバワワワーッって感じです。

尊像の横には書がある。
空海直筆の聾瞽指帰(ろうこしいき)、国宝です。
内容は儒、道、仏三教について論じ、仏教がいかに素晴らしいか説いているものらしい。
意味は分からないが、1文字1文字が力強く、生き生きとしている。こんなふうに書が書けたらとてもかっこいいな。習字七級の俺、通信教育でも受けようかと感得します。

他にも宝具である金剛杵の陳列や、唐に渡った際に、一緒に船で渡った貴族のお偉いさんが入国を拒否られ、空海が書を書いて、許可された蒔絵など、興味深い、まさに名宝の数々。

第二室に入ると、細々とした諸像や曼荼羅が並ぶ。
ダイナミックで優美な執金剛神立像(重文)は、近年の調査で快慶の作であることが有力視されているそうだけど、あまりにも奇抜な造形のため、「えー、快慶さんは、こんなはっちゃけたデザインしないよー」と反論している学者がいるとか、いないとか。


中盤のメインは四天王像(これも重文)。
これらも快慶作です。広目天の立ち姿は、まじ、ちょーかっこいいです。
ただ、展示が暗い。位置が低い。影になった細部が見難い。
高野山受けた衝撃がこの展示では感じ得なかった。

第三室、円形の空間に八大童子が並びます。
八体のうち、指徳童子と阿耨達童子を除く六体が運慶の作とされている。
カバーにもなっている五髻の制多伽童子は、矜羯羅童子とともに不動明王の眷属としてよく表現されるけど、他のメンバーはあまり知られていない。ともに不動明王(大日如来)の霊力(絶対の知恵である四智と金剛界大日如来の周りを取り囲む四波羅蜜(しはらみつ)菩薩の役割、あ4つの教えと4つの行い)を示すようだけど、本作の作例は見たことがないです。

初めて書籍で彼らを見た印象は「アニメ」でした。
そして、実物と対面した印象は「リアル少年」でした。

運慶お得意の玉眼の効果はもちろん、瑞瑞しい肌のハリ、今にも声を出しそうな引き締まった口もと。「おっさん、何見てんだよー」とかね。

やっぱ女人禁制の大本山では、こんな美少年の像にニーズがあったんでしょうかね?誰が、どのような想いで、この8体の尊像を発願したのでしょうか?気になります。

限定ポストカード:180円

左から、指徳童子、恵光童子、矜羯羅童子、制多伽童子、烏倶婆我童子、清浄比丘童子、恵喜童子、阿耨達童子



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| 仏を知る | 19:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
日本国宝展 トーハク2014秋

なんかですね、書店にいくと和モダン系雑誌がやたらと国宝ブームといっているわけです。
1990年と2000年に続く、第三回目。過去で120万に動員したぞーとホームページでいばっているわけです。

パンフをみると、今回のアイコンは、京都三千院の来迎菩薩と奈良安倍文殊院の善財童子。うーん微妙。国宝展を名打って出るのであれば、会員ナンバー一番の広隆寺弥勒菩薩あたりを召喚しないと目標動員数を集客出来ないんじゃないかと、好き勝手なことを思いめぐらして会場へ。

朝9:30。開館時間ちょうどに到着。そこそこの列。
10分程度、入場までかかりました。


混雑を避け、土産やをざざっとチェックし、第二会場へ入り、書物ゾーンや掛軸ゾーンを足早にやり過ごして、最終展示室を目指す。

ゾーンは、祈り・信じる力をテーマに区分けされている。
この無理矢理感もちょっとつらい。

空き空き状態で、第三コーナーを曲がると、展示室中央にドドーンと元興寺五重小塔がそびえ立っています。小塔とはいえ、高さは5メートルを越え、細部まで本格的な造りによって建築物として国宝認定されています。実際のサイズの10分1雛形であったみたいです。

で、メインゲスト「勢至菩薩坐像と観音菩薩坐像」の来迎ペア。
ホームでは、阿弥陀三尊像の両脇侍像となり、浄土に召される高貴な方々をお迎えにくる姿で祀られる。本展示において、本尊はお留守番。タペストリーに印刷され掲げられる。


間近でみるとかなりの迫力です。あー、もう迎えにきちゃったのねーと、極楽への楽しい旅立ちを思い描くと、嬉しくもあり、寂しくもある。人間の空想力には全く感心です。

レリゴーじゃなく、ライゴーで、僕も往生したいと思います。(なんのこっちゃ)


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| 仏を知る | 22:47 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
漫画家による仏の世界展@増上寺

会期終了ギリギリの「漫画家による仏の世界展」に行ってきました。

場所は、芝の増上寺。
ちょっと昭和世代な日本の漫画家50名が、独自のタッチで「仏」を描く、かなりオモロー!なイベント。

よくよく考えれば、仏像の多くは立体ではなく仏画だし
描くことを生業にしている漫”画家”が仏画を描けば素晴らしいに違いない。




暗天の中、大門から増上寺へ向かいます。
平日なので、人はいない。
本堂地下のスペースが会場。800円のお布施を払って中へ。
両壁にズラーっと漫画家さんの仏画が並べられている。
毘沙門天と観音様が人気かな。

参加した漫画家の方々は↓

赤塚不二夫 . いがらしゆみこ . 池上遼一 . 石川サブロウ . 板橋しゅうほう . 植田まさし. うえやま とち . ウノ・カマキリ . 浦沢直樹 . 江口寿史 . 桜多吾作 . 大石容子 . 荻野真 . 一峰大二 . 香取正樹 . 木村直巳 . クミタ・リュウ . 小島功 . さいとう・たかを . 佐伯かよの . 里中満智子 . 志賀公江 . ジョージ秋山 . 菅ナオコ . ちばてつや . 土山しげる . 手塚治虫 . てふてふ . 寺沢武一 . 中山星香 . 永野のりこ . 西田淑子 . 西村 宗 . 新田たつお . 花村えい子 . 林家木久扇 . バロン吉元 . 臂 美恵 . ビッグ錠 . 藤井龍二 . 牧美也子 . 牧野圭一 . 三浦みつる . 南久美子 . 宮島幸次 . 本宮ひろ志 . 森田拳次 . 矢野 功 . 矢野 徳 . 山田ゴロ . 山根青鬼 . 六田登 . 渡辺みちお 他(敬称略・五十音順)


知らない作家さんのほうが多いけど、どの作品も良い!
やっぱり漫画家はスゴイなー。と、あほな感動に浸る。

黄桜のグラマラスな河童がエロな弁財天になったり、ゴルゴ13は四天王になったり、レレレの千手観音がいたり、それはそれは夢のある、楽しい世界です。
企画が動き始めたのが震災後ということもあってか、皆さんの復興祈願を込めた静かな、熱い願いというものが滲み出ている作品が多々。

で、小生としては、The・かぼちゃワイン(三浦 みつる作)のエル菩薩がとってもグッときちゃったわけであります。
小学生当時、エロに若干目覚めつつも、まだ母ちゃんのおっぱいが恋しい年頃、エルの母性は、たまらなかったわけであります。

そのエル菩薩の膝には、小僧が・・・もしやこいつ、青葉春助。
春助の野郎は当時から気に食わなかった。
エルに大好き大好きと言われつつ、そっけなくあしらうそぶり。(ホントは自分も好きなくせに・・)
あーこいつは気に食わない。今でも気に食わない。

だからレディー阿修羅&コブラのポストカードを買いました。

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| 仏を知る | 22:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
東京芸大:観音の里の祈りとくらし展
桜は満開だが、空はどんよりして薄ら寒い。

東京藝術大学へ観音の里の祈りとくらし展を見に行く。


観音の里とは、琵琶湖の北部から東エリアに広がる一体だ。

オイラも2010年春の見仏ツアーで高月へ足を運んだが、観音様は広域に広がっていて、A-bikeで、それも半日程度で見て回ることができる観音様の数はたかが知れている。
それが本展示で、全てでないにしろ、一堂に集まっていらっしゃるというのだからありがたい。

メインの会場を取り囲むように18体の観音様。
タイトルにもあるように、湖北地域には、古くから仏教文化が栄え、すぐれた仏教彫刻が数多く伝わっているのは地域の住民たちが中心となって、観音像を守り伝えてきたからだ。

火災があれば、御堂からせっせと運びだし、隣の集落のお寺へ。
戦があれば、石をおもりにして川に沈め、ほとぼりが冷めたら安全なところへ。
住職がなくなったら、村人が交代で管理する。

そんな、こんなが1000年続いている。
なぜこの一帯はそれほど結束というか、しきたりが固く守られて来たのか。
・・・ちょっと怖い気もする。



十一面観音立像 平安時代・8世紀末−9世紀 菅山寺・余呉町坂口
千手観音立像 平安時代・8世紀末−9世紀 赤後寺(日吉神社)・高月町唐川
※通称コロリ観音:三回お祈りするとコロリっとあの世へいける。通称、ロケットパーンチ!観音。
十一面観音立像 平安時代・9世紀末−10世紀 岡本神社・小谷丁野町
十一面観音立像 平安時代・10世紀 善隆寺(和蔵堂)・西浅井町山門
菩薩形立像(いも観音) 平安時代・9世紀 安念寺・木之本町西黒田
如来形立像(いも観音) 平安時代・10世紀 安念寺・木之本町西黒田
※通称いも観音:兵火から逃れるため何度も川底へ逃れた。御神体がボロボロでトルソー状態だが、不思議と静かな生命力を感じる。
聖観音坐像 平安時代・10世紀末−11世紀 竹蓮寺・高月町西阿閉
聖観音立像 平安時代・10世紀末−11世紀 長浜市長浜城歴史博物館
聖観音立像 平安時代・12世紀 総持寺・宮司町
10 千手観音立像 平安時代・12世紀前半 総持寺・宮司町
11 十一面観音立像 平安時代・12世紀前半−中頃 田中神社・湖北町田中
12 聖観音立像 平安時代・12世紀中頃 宝厳寺・竹生島
13 聖観音坐像 平安時代・12世紀 阿弥陀寺・西浅井町菅浦
14 聖観音立像 平安時代・12世紀 西浅井町集福寺
15 聖観音立像 平安時代・12世紀 尊住院・川道町
16 聖観音立像 平安時代・12世紀前半−中頃 常楽寺・湖北町山本
17 十一面観音立像             (腹帯観音) 平安時代・12世紀 大浦観音堂・西浅井町大浦
18 馬頭観音立像 平安時代・12世紀 横山神社・高月町横山

:裏庭の木
もののけ




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| 仏を知る | 23:44 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
興福寺創建1300年記念 興福寺仏頭展
芸術の秋、ひさしぶりの仏イベントで、東京芸大に行ってきました。


秋深まる上野公園を一人ぼちぼち歩けば、銀杏の潰れた実のニオイが鼻腔を刺し、それはそれは臭く物悲しいのであります。

会場は上野公園を抜けて、左手に折れすぐ。
いつのまにか黒田記念館の角地に上島珈琲ができている。並木道に溶け込みシャレオツなカンジ。


チケットは、金券ショップで100円引きで入手済みだが、阿修羅ファンクラブ会員割引などというものがあるのを後から知る。小生はもちろん会員であるが、まあ同じ100円引きだからいいっか。


会場に入ると、見事な光背を持つ弥勒半跏像が出迎える。
左右に光を放った姿が美しい。
その弥勒菩薩が普段納まっている厨子が展示される。
本尊が抜け出た厨子の内部には、興福寺の作った法相宗の高僧と四天王が鮮やかに描かれる。

法相宗は、もともとインドから高僧玄奘三蔵が伝えたという教義であり、「唯識」という言葉に代表され、一切の事物は、人が認識する内容によって、その存在が規定されている、という考え方が大きなテーマになっている。

唯識とは、個人、個人にとってのあらゆる諸存在が、唯(ただ)、八種類の識によって成り立っているという大乗仏教の見解の一つである(瑜伽行唯識学派)。

ここで、八種類の識とは、五種の感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)、意識、2層の無意識を指す。

よって、これら八種の識は総体として、ある個人の広範な表象、認識行為を内含し、あらゆる意識状態やそれらと相互に影響を与え合うその個人の無意識の領域をも内含する。

あらゆる諸存在が個人的に構想された識でしかないのならば、それら諸存在は主観的な存在であり客観的な存在ではない。それら諸存在は無常であり、時には生滅を繰り返して最終的に過去に消えてしまうであろう。即ち、それら諸存在は「空」であり、実体のないものである(諸法空相)。このように、唯識は大乗仏教の空 (仏教)の思想を基礎に置いている。(以上wikipedia)

・・・なんのこっちゃ。

そういえば、法相宗をまとめあげた世親は、楽天まーくんにそっくりで、まーくんは、神の子不思議な子であり、つまりは世親の生まれ変わりであるに違いないというのが小生の持論。(→詳細)

で、浅はかな見識の自分には、まったく理解できないけど、その教えを仏典に作り布教に努めたことが版木に見て取れる。膨大な文字を丁寧に1文字1文字刻むその作業は、驚愕である。
興福寺には、その版木が2000枚以上も残っているらしい。

第二室へ進むと、今回の目玉の1つである板彫の十二神将が台座を模した4面に展示される。
この躍動感、この立体感。厚さわずか3cmの板に生き生きと彫られた十二神将はどういもこいつもファニーフェイス。きわめて高い技術力で制作されたと解説されても、ファニーフェイス。平安期だとこんなもんかね。

本丸の第3展示室へ。

広い空間、正面奥に、メインの東金堂、旧本尊の国宝薬師如来仏頭。
手前に、鎌倉期に慶派により制作された十二神将が立ち並ぶ。

この十二神将達は、ものすごくかっこいい。
波夷羅大将のダイナミックなポージング、キレた表情(赤眼に光っているように思える)は、格別である。鳥山明も原哲夫も手本としたに違いない。


奈良でお目見えしたときは、東金堂の須弥壇の上に並んでいた。
そのステージまでは距離があり、やはり薄暗い。
会場では、手の届きそうな場所で波夷羅大将が剣を振り下ろす。ライトアップもいい。
十二神将それぞれは個性的であるが、やはり自分の生まれ年である寅神が気になっちゃうわけである。


いいじゃん。

クールな表情、指を組み合わせた呪術を唱えるようなポーズ。
頭に乗る寅がウナギイヌなのはいただけない。まあ、いいか。


そして会場にいる人たちは、常に彼の視線を感じつつ、武将たちの姿を見る。
そう、白鳳の貴公子、(薬師如来)仏頭である。
仏頭なので、頭だけである。当然ながら。
それでも国宝になってしまう位の有名な”頭”である。

東金堂の本尊として祀られたこの像は、東の極楽、つまり瑠璃光浄土の盟主、薬師如来さまなんですが、平安末期は、戦乱の世になって、興福寺の同衆たちも武装して、もうめちゃくちゃやっていたみたいです。実は、この像も飛鳥の山田寺から強奪してきて、これからは興福寺の本尊だー、なんて言っちゃったらしいです。

15世紀初頭に火災にあって、焼け落ち、頭だけが現在の本尊の台座に安置され、昭和12に東金堂の修理の際に発見されたらしい。びっくりしちゃっただろうな。

僕の中では、初対面から加藤登紀子だったが、改めて対峙すると男性っぽい。
裏手にぐるっと回ると、水平がずれて、左側頭部が大きく陥没し痛々しい。
もしも人間も1000年を生きながらえることがあったら、たぶん体はグニャグニャで人としての原型を留められないだろうな。もしもの話だけど。

:登紀子バッチ200円

一つ勘違いしていたのが、この仏頭展では、もっと多くの仏頭に出会えると思っていた。
興福寺には、登紀子だけでなく、国宝館入り口に巨大な仁王像の仏頭や、近年運慶作と言われている白毫のない美しい仏頭がある。
そういえば、上野大仏も顔面だけの仏頭だ。

もっと激しく仏頭オンパレードのイベントを期待したい。

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| 仏を知る | 19:43 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「1日で巡るお遍路さん in 丸の内」??


はい。
今回は企画のネーミングに完全にやられました。
なに、このピンクのタイトル・・・

丸の内>キレイなOLさん>お遍路>仏像・・・
たくさんの可憐なオフィスレディーとたくさんの仏像にもみくちゃになってみたい
ちゃんぶーです。

ポスターを一目みて、こりゃ行かなければと思い、早速ぴあでチケット手配。
なになに、期間は2013/4/18(木) 〜 2013/4/25(木)と1週間、77年の時を経て、88体のご本尊が丸の内で出開帳!という貴重なイベント。
1日4回の入れ替え制で、2000円。一般的な展示会に比べても高い。うーん、さすがは丸の内。

ということで、朝9時からの回にそそくさと出かけます。
会場は東京丸の内、先日開業したばかりの旧東京中央郵便局、JPタワー。
商業施設の名前は、ズバリ”KITTE”。切手、来てみて、と冗談にもほどがある。



4Fの大きなカンファレンスホール。
開場時間丁度に到着するもすでに長蛇の列。

30分かかって、ホール内にようやく入場。その中はさらに長蛇の列。
後ろのおばさん、「まるでディズニーランドね。あー膝がいたい。」

まあ、1日でお遍路を片付けてしまえっていう魂胆からしていやらしいのだが、しかし何の為の入れ替え制なのか。

1時間後、相変わらず列をなしながら、お坊さんに塗香をもらう。
カレーのようなスパイシーな香り。両手に擦り込み、体を清める。
さらに30分後、今度は、加持香水で心を清める。

そろそろ2時間。煩悩どころか、眠くて、ビールでも飲みたい。

ようやく、礼拝ゾーンに入り、巡礼開始。
胸高の台の上に、厨子に入った、坐像で1尺ほどの八十八ヶ所霊場本尊お前立がずらーっと並ぶ。
順路は赤いカーペットが敷かれていて、その下に各霊場の”お砂”を被せているという。
”お砂踏み”である。
1日巡礼者は、1000円でお札を買い、1から88まで順にお参りをする。

????
77年ぶりの本尊お前立って・・・
聞けば、この88体は平成19年に作成された大仏師松本明慶一門による出開帳本尊。
もちろん、どの仏も柔和な素晴らしい仏さまには変わりはないですが、期待していた個性豊かな仏像をまとめて拝観できるわけではないのでした。

まあ、企画趣旨も”巡礼”ですし、自分の勝手な思い込みでありました。
一通り、ご挨拶して会場を後にする。
あれ、ご挨拶だけで何にもお願いしなかった。

いつの日か、四国で巡り会いたいと思います。


:お遍路関連グッズと四国観光プロモーション




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| 仏を知る | 20:14 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
円空の味がわかってきたぞ
飛騨の円空-千光寺とその周辺の足跡@東京国立博物館にいってきました。

湯島で降り、格安チケット屋を覗いて、前売り価格800円でチケットをゲット。

京成駅側の入り口から公園に入る。

寒いけど澄み切った空と空気が気持ちイイ。

ずっと長い間行われていた噴水の工事も終わって、すっきりキレイになりました。


左右に、スタバとPARK SIDE CAFEという2店のロッジ風、カフェが向かい合い、公園全体がずいぶん洒落た雰囲気に変わっています。



東博のゲートをくぐると、いつもワクワクする。

いざ。




入り口でお迎えしてくれたのが、50cmほどの賓頭盧尊者像。

うーん、いい顔してる。多くの人々に撫でられてきたので、頭はテカテカww
ちょうど、頭の大きさが掌におさまっていい感じ。触れませんけどね。

そして衣紋のノミ痕がすごい。
シュッ、シュッと、一彫で一彫で形ができあがっていることがわかる。
これぞ円空ですね。

そして奥には、ががーんと3メートル近い像。
こんな大きな像も彫っていたとは知らなかった。
トーテムポールのごとく邑の守る。

行脚し、世話になった土地の人々に、一宿一飯のお礼としてたくさんの仏像を彫ったんですね。

ある山間の邑では、山にこもり彫刻に専念し、お腹がすいたら、彫った仏像を川に流す。
それを見つけた村人が、仏像を授かるかわりに、円空にご飯を持ってくる。

また、ある邑では、円空の彫った三十三観音を、病気になった家がその1体を持ち帰り、病床に供え、元気になったらお寺へ返したといいます。

貴族やお寺のためだけではない、身近な仏像。

実はつい最近まで、自分はこの円空仏に興味がありませんでした。
民芸品のような、簡略化された造形。江戸時代という年代もあまり重みを感じません。

しかし、その円空の生き様、そこから生み出される仏像の表情、やさしさ。独創性ある仕事。
自分は、その姿に強く憧れるのです。

円空仏:特別展示会場は撮影一切禁止なので常設展の一躯


リニューアルした東洋館:耐震補強のため、こちらもずっと工事中でしたが新年からオープンした模様。中層の入れ子フロアをもつ、吹き抜けの大空間。階段の踊り場も便所もすべてキレイ!

法隆寺宝物館のライブラリー:いつ行っても人がいない。超大型の仏本がそろう。ソファーがよい。つまり、最高の昼寝場所。



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| 仏を知る | 22:56 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
「聖☆おにいさん」アニメ映画化他、ぶつネタ
ちょいと、気になるブツ情報です。

 ネタ1:「聖☆おにいさん」アニメ映画化


講談社モーニング・ツー連載、なにかと話題の人気漫画、「聖☆おにいさん」がアニメで映画化です。
オイラはつい最近になってこの単行本を読み始めました。ブツネタ、抱腹絶倒ですが、映画はどうなんでしょう。
2013年5月10日公開です。

映画「聖☆おにいさん」

公式サイト


ネタ2:J-WAVE「TIME FOR BRUNCH」、遂にこうしん会東京本部に


元祖ブツガール はなちゃんナレーションの街あるきラジオ番組、「TIME FOR BRUNCH」。
オンエアは、12/16(日) 11:40-12:30
ドンミスイッ!!



ネタ3:円空 飛騨100体トーハクへ!


岐阜・千光寺(せんこうじ)所蔵、門外不出の両面宿儺坐像(りょうめんすくなざぞう)をはじめ円空ワールド炸裂です。
生涯で12万体の仏像を彫ったというギネス保持者。1日1体ペースで328.7年かかる計算です(笑)
最近、この円空仏の味がわかってきました。

会期:2013年1月12日(土)〜 2013年4月7日(日)



ネタ4:東日本大震災復幸支縁「信州善光寺出開帳両国回向院」


小生は毎朝、こちら回向院さんの境内を通って通勤しています。
ここ最近、境内急ピッチでお堂の新築工事が行われていますが、落成のタイミングで開催されるビックイベントです。

江戸時代、寺社が遠方に出向き秘仏や仏様を開帳する「出開帳」が盛んでした。
中でも信州善光寺の回向院における出開帳は大変な人気でした。だそうです。
非常に楽しみです。

会期:2013年4月27日〜2013年5月19日



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特別展 五百羅漢@江戸博
法然上人八百年御忌奉賛 特別展「五百羅漢―増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信」

:羅漢(奥)はすっごい悪人顔。でも偉い聖人です。

東京増上寺に秘蔵されてきた百幅にも及ぶ五百羅漢図を江戸東京博物館で見てきました。

小生の勤務先は両国にあるので江戸博は近場のお気に入りスポットです。

今回のイベントが、なぜ江戸博で行われたか?

真実は定かではないですが、五百羅漢さんと両国には江戸時代より深い縁があるのです。


五百羅漢といえば、目黒の五百羅漢寺には、現在300を越える羅漢さんたちがヒシメク東京でも屈指のビックリスポット。
この羅漢さん達、江戸時代当時は本所五ツ目(現在の東京都江東区大島)に開山した羅漢寺にいらっしゃったのです。

500人の羅漢を前に、江戸の町では「今は無きあの人のそっくりさんに会える」羅漢信仰が大流行。
羅漢は羅漢寺において3層構造による巨大な「さざゐ堂」に祀られていたそうです。

この「さざえ堂」は上りと下りがまみえず、参拝順路に考慮した建物でもあるのですが、その平衡感覚を失いそうな姿がなんとも奇妙キテレツ。
現存では会津若松市飯盛の飯盛山さざえ堂が有名で、是非行ってみたいのです。
ちなみに先般の震度5強の烈震にもこのへんてこな建物は耐えたそうです。

:頭がクラクラする


話がそれました。

さて、五百羅漢図100幅ですが、ダイナミックな構図と極彩色に彩られ、五百羅漢の生活やパワーや様々な活動を伝える。

一つ一つの細部まで見ていくと、とても会場をすべて回り切れない。

会場に入り5つほど見たところで、大滝秀治による音声ガイド(500円)を借りました。
ガイドは、図版の説明のあと羅漢のセリフとして大滝秀治が語りかけるもので、あまり詳しい解説ではなく、ちょっとがっかり。

:実は最終日でした。人いっぱい。

:動物の耳掃除。悪いことしてるのではありません。

48歳で病没するまではこの作品に一信の身体・精神の起伏が描かれています。

40幅あたりで色彩がどんより暗くなり、70幅以降は人物が小さくなって風景がのようになっています。最後の4幅は、妻と弟子たちの手によるものとある。

10数年の歳月の中で、はじめは激しく、妖艶で、躍動的で、力強い羅漢は、後半で一緒に描かれる人間と同じような姿になってしまう。

超人的な絵師であっても、羅漢として生き続けることが如何に難しいかを物語っているのでしょうか。・・なんてね。
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